【網膜剥離①】夫が突然の入院!入院期間は?付き添いは?

スポンサーリンク
暮らし・育児

その日は突然やってくる。

もしもし、せりこ?今日眼科に行ったんだけど、なんか今から大学病院行って手術らしいから。

里帰り中の私に、夫から一本の電話。急すぎて私はもうなにがなんだかプチパニック!

せりこ
せりこ

え⁉どういうこと?大丈夫なの⁉
(入院⁉付き添いいるよね⁉子供たちのことは…)

それはちょうどコロナが流行りだした3月。
夫は近所の眼科で網膜剥離と診断されました。
数週間前から「左目がなんかおかしい。なんかぼやけるんだよな。視力落ちたかなぁ。」と。
夫は20代で白内障の手術もしているので、

せりこ
せりこ

早めに眼科行ってみなよー。眼鏡いるって言われるんじゃない?

私もたいしたことないと思っていたんです。
それが・・・まさかの網膜剥離。しかも失明寸前⁉

スポンサーリンク

網膜剥離とは?

急な手術を要するほどの網膜剥離。私は病名さえも知りませんでした。
調べてみると、どうやら大変な手術をしなければならないことがわかってビックリ。

網膜剥離とは
網膜は光を感じてそれを伝える神経網膜と、その土台になっている網膜色素上皮の二層に分かれていて、神経網膜がその下の色素上皮から剥がれるのが網膜剥離です(図3)。

公益社団法人日本眼科医会より引用

つまり目玉の膜が剥がれてしまい視野障害や視力の低下などを引き起こし、最悪の場合視力を失うこともあるという病気。

網膜剥離にかかりやすい人っているの?

よくボクサーが殴られた衝撃で網膜剥離になると聞きますが、夫のようなアトピー性皮膚炎の人も網膜剥離になりやすいようです。
アトピー性皮膚炎の人はかゆいと目をこすったりかゆい箇所を叩いたりするので、それが原因で網膜剥離を引き起こすことがあるそうです。
また白内障手術をしている人もかかりやすいそうです。

心当たりのある夫の日頃の行動

そういわれるとたしかに。夫は目をよくこすり毎日目薬が欠かせません。
お風呂に入るたびバチン!バチン!なにごとかと思うくらい頭を叩く夫。
きっとそういった衝撃で夫の網膜は剥がれてしまったのかもしれません。
さらに20代のころの白内障手術も経験あり。
まさにいつ発症しても不思議ではない病だったということです。

大学病院に入院

こっちの心配もよそに私が実家から帰る間、夫は焦ることもなく。
買い物したり、最後の晩餐だとか言って大好きなラーメン屋にも行って。
のんびり大学病院に着いたころにはすでに夕方。
(あとで聞いたところ、実は夫なりに緊張していて時間と心構えが必要だったとか)

その日はたまたま妹夫婦に子供たちを預かってもらえたので、私も一緒に大学病院へ。
この日は土曜日。閑散とした広い大学病院で淡々と検査が行われました。


検査は夜遅くにまで及び、そのまま夫は入院。
コロナが流行っていた時なのでPCR検査も行われたそうです。

付き添いはどうする?私の判断

一方私は「入院の付き添いなんかしなくていい。子供を不安にさせるだけだ。」という夫と、
「子供たちは預かるから付き添ってあげて」という義母さんとの板挟み。
結果、夫の意見を尊重し、付き添わず病院へ様子を見に通うことにしました。

入院期間は5日間思っていたよりも短い入院です。
そして手術はすぐさま行われるのかと思いきや、実施されたのは2日後の月曜日。

網膜剥離の手術

病院に行く前、知人(60代)が網膜剥離の手術をしたことがあるということだったので話を聞くと、入院は1週間くらいで目に空気を入れる手術硝子体手術だったから、術後はずっと下を向いていなければいけなくてそれが一番つらかったと。最初はてっきり夫もこの手術をするんだと思っていました。

また別の40代の知人は発見が早く軽かったのかレーザ治療(網膜光凝固術)をしただけで日帰りで済んだということでした。

しかし夫の場合、若いので(30代)目の中の水分が多いし白内障の手術もしているから眼球にシリコンバンドをはめる手術(強膜バックル術)をしましょうと先生から言われたそうです。

せりこ
せりこ

目ん玉にシリコンバンドをはめる⁉

なんだか怖くて調べたところ、網膜剥離には下記の手術があることがわかりました。

手術の種類

レーザーを使った手術

網膜光凝固術
レーザー光線を網膜に当てて網膜を熱凝固することにより網膜の病気を治療する方法です。糖尿病網膜症・網膜静脈閉塞症・未熟児網膜症・加齢黄斑変性症・網膜剥離・中心性漿液性網脈絡膜症・その他の眼底の病気が対象となります。
東京逓信病院HPより引用

眼球に気体を注入するため術後しばらく下を向いた状態でいなければいけない手術

硝子体手術

網膜剥離の程度や裂孔の位置によっては、網膜裂孔の原因となった硝子体のひっぱりを直接とる硝子体手術をすることがあります。とくに硝子体出血を合併していたり、裂孔が大きかったり、網膜剥離が進行して増殖膜を合併(増殖性硝子体網膜症)している場合に有用になります。

図7のように硝子体内に精巧な器具を挿入して(通常3か所から)、硝子体や網膜をひっぱっている膜状組織を除去します。続いて硝子体内に気体を注入して、剥がれた壁紙を壁に戻すように、剥離した網膜を気体で網膜色素上皮側におしつけます。

目のなかには、絶えず新しい水分(房水)がつくられていて、その液体に浮いた気体の浮力で網膜裂孔をふさぎます。

網膜裂孔は手術中に凝固しますが、凝固部位が瘢痕化するには約1週間かかり、それまでうつぶせ姿勢などの体位制限が必要となります(図8)。

公益社団法人日本眼科医会より引用
夫が行った眼球にシリコンバンドをはめる手術

強膜バックル術(強膜内陥術)

網膜の外の組織(強膜)を目の内側に向けて凹ませて、剥離した網膜を色素上皮に近づけ、硝子体のひっぱりをゆるめます(図5)。

そのためにまず、網膜裂孔に対応する眼球の外側にシリコンスポンジを縫いつけて、眼球を内側に凹ませます。そして、網膜裂孔のまわりを凝固してふさぎます。凝固には冷凍凝固や熱凝固、網膜光凝固などを利用します。

網膜の下にたまった液体が多い場合には、強膜側から針のような穴をあけて外に出します。

網膜裂孔の状態によっては、硝子体内にきれいな気体を注入して、裂孔部を硝子体側からふさぐことがあります(硝子体ガス注入術ー図6)。注入した気体は自然に吸収されますが、それまでうつ伏せ姿勢などの体位制限が必要となります。

公益社団法人日本眼科医会より引用

調べても調べても、衝撃すぎて説明が全く頭に入ってきません


「・・・目に針刺してシリコンバンドするんだって」
さすがの夫も手術するにあたり自分なりに調べて想像しただけで絶句。
精神面は強いはずの夫ですが、今回はよほどの覚悟が必要だったようです。

いよいよ手術。

手術は夜に行われました。
この時も私は付き添わず、自宅で夫の連絡を待ちました。

3時間くらいかかったと思います
術後、夫から眼帯をつけ元気そうな写真が送られてきて一安心。

でも話を聞くと、全身麻酔ではなかった今回の手術。
処置の音や先生の話声が聞こえる中、味わったことのない激痛が3時間ずっと続き脂汗が止まらなかったそうです。
しかも大学病院とあって研修医が見学に立ち会い。
「お前たちよーく見ておけよ。こんな手術なかなか見れないからな。」
主治医のそんな声も聞こえ、夫は気が気でなかったと。

術後の様子

手術のあとは麻酔が切れ激痛で眠れない夜を過ごしたそうです。
(硝子体手術とは違い、術後の体勢に制限がないのがせめてもの救い)

手術後すぐの夫

次の日から退院までの間は痛み止めのおかげか、私が様子を見に行くと元気そうにしていて、見える片目で映画やら漫画やらひまつぶしの入院生活をしてました。
そんな夫の姿に安心し、私の見舞いも毎日30分ほどでさっさと終了。
ま、毎回「冷たい」「どの見舞いの人よりも短い」と愚痴をこぼされたのは言うまでもありません(笑)

無事に退院。普通の生活に戻れるのか?

5日間の入院生活を終え、夫は次の日から普通に仕事へ行く気満々でした。
しかし上司から週末まで休めと言ってもらい休暇をもらうことに。

今思えば休暇をもらって本当によかった。
夫の術後の身体は思った以上のダメージ。あの元気な夫が休暇中ずっと布団から起き上がってきません。
痛み止めは処方されていなかったらしく身体がだるく頭痛もひどく、夫は仕事が始まってからも仕事にならないくらい辛そうでした。

コロナ渦でまさかのアレがない!

時はコロナの真っただ中。
なんと!眼帯につけるためのガーゼが・・・売っていない!
いくら探してもドラッグストアのガーゼは売り切れ。
マスクが転売や品薄だった時期なので、街中からガーゼが消えていました。
ようやく入院先の病院の売店で見つけ、1枚60円もするガーゼを何枚も買い込みストック。
本当はもう眼帯はしなくてよかったみたいですが、手術の傷でまぶたがなかなか開かない状態。
そのためガーゼと眼帯をしていないと普通でいられなかったそうです。
眼帯を外したのは、退院から1週間以上経ってからだったと思います。

そして、良くなるばかりだろうと思っていた夫に
その後、だんだん思わぬ身体の不調が表れます・・・



コメント