なんか最近、髪の毛がよく抜けるんだよな・・・
手術から1ヵ月半くらいたったころ夫が抜け毛を気にするようになりました。
術後の夫を襲った思わぬ症状
もともとアトピーのせいか、円形脱毛症らしきものが3、4カ所見え隠れする髪だったため毎日一緒にいるとそんなに違いがよくわからなかった私。
一方、毎日鏡を見てなんとか目立たないようにしようとバリカンで髪を整える夫。
しかし、洗面所やお風呂場には日に日に増える夫の抜け毛・・・
さすがの私もこれはヤバいと。
気付くと手術から2ヵ月後、夫の髪はこんなにも少なくなっていました。
手術したのに視力が戻らない
抜け毛もですが、術後の経過が思うようではなかったため夫はずっと医療ミスを疑っていました。
その理由は、
- 手術した右目の視力が戻らない
- 右目だけまぶたが開かず左右の目の大きさが違う
- シリコンバンドをはめたとはいえ眼球の大きさが小さい
もともと視力がよかった夫。
視力の低下が網膜剥離の発見につながったわけですが、手術をすれば視力は回復するでしょうと医師に言われていました。
しかし、術後2、3ヵ月経っても視力は 左目1.0 右目0.3。
今まで両目1.0以上で見えていた生活が、片目の視力が低下することでバランス感覚を失い、距離感までもつかめない不安定な視界になってしまったそうです。
たとえて言うならば、
- バスケットゴールにボールが届かない
- 投げられたボールがキャッチできない
- 運転していて道幅の感覚がうまくつかめない
- 物が二重に見える
- 目が疲れやすく頭痛が起こる
一緒なのに違う!理解できない夫の見える世界
夫のつらさは夫にしかわかりません。
実は私はもともと視力が術後の夫と同じ 左目1.0 右目0.3。
運転以外は眼鏡もかけず、20年以上これで普通に生活しています。
夫の味わったことのないその不便な視界は、私にとってなんの違和感もなくなかなか理解することができませんでした。
せりこはいつもこんな風に見えていたんだな。だからバランス感覚がなくて運動や運転ヘタなんだな。
おーーーいっ!!!!!!(怒)
そんな状況は、夫本人が思う以上に身体的ストレスを招いていたようです。
抜け毛の原因。後遺症以外にストレスも。
術後の定期健診では毎回異常なし。経過良好。
眼球の小ささも、まぶたが開かないのも様子を見ましょうと。
もしどうしても左右の目の大きさが気になるようなら整形手術もできますと。
定期健診でそう判断されるも、日に日に抜けていく夫の髪の毛。
後遺症なのか?意を決して皮膚科へ
手術から2カ月、夫は自分で調べ近くの皮膚科に行きました。
皮膚科の先生からの診断は、
視力の低下で見えないことによって身体的ストレスがかかり、多数の円形脱毛症が起こっている。
ただただ抜けてあらわになっていた部分は、頭皮をよく見ると円形脱毛症がいくつも合わさり広く禿げてしまったように見えていたのです。
皮膚科で処方された薬
デザレックス錠5mg
セファランチン錠1mg
混合薬 フロジン外用液5%、デルモベートスカルプローション0.05%
ビーソフテンローション0.3%
混合薬 ロコイド軟膏0.1%、白色ワセリン
混合薬 アンテベート軟膏0.05%、白色ワセリン
飲み薬や塗り薬。ただ成すすべなく経過を待つだけでなく、これらの薬が処方されただけでも私たち夫婦は精神的にホッとすることができました。
皮膚科の先生いわく、地肌に毛穴があるということは生えてくるから大丈夫、と。
先生の言う通りよく見ると夫の禿げた頭皮にはいくつもの毛穴があったので、必ず元に戻ると信じることができました。
写真で見る髪の毛の移り変わり(手術から半年)
手術をしたのが2020年3月。
月1皮膚科に通ったおかげで、半年たった9月には夫の頭は見違えるほど黒々と髪の毛が戻りました。
手術前もともとあった円形脱毛症さえもほとんど気にならなくなりました。
現在こんなにも髪がもとに、いや・・・以前に増して生えてきています。
写真はすべて夫がスマホに残していたもの。
抜けていく自分の髪の写真を撮るにも覚悟が必要だっただろうに、これだけ記録し現実と向き合ってきたことがすごいと思います。
頭がひらがなの「え」と「ら」に見えるー!
あ、だんだん「え」が「う」になってきた!
あははははははは!!!
「こら」になったー!!
子供たちと夫の頭をからかって遊んだのも相手が夫だからこそ。
今や懐かしい思い出です(笑)。
夫の精神力の強さ
網膜剥離、手術、視力の低下、円形脱毛症、外見の変化。
この半年、夫にとっては身体的にも精神的にも計り知れないほどのストレスだったと思います。それを本人や家族が乗り切れたのは、夫のただならぬ精神力に他なりません。
夫の仕事は営業職です。
取引先では久々に見た夫の目や頭の外見の違いに、何人ものお客さんの顔が固まったそうです。
社内でも聞かれるならまだいい、腫れ物に触るかのような同僚の態度が耐えられなかったと。
それでも夫は毎日変わらず仕事に行きました。
家庭ではいつもと同じように家族に接し、仕事では自ら自分の外見をネタにし糧に。
強いです、夫は。すごいです、うちの夫は。
手術から半年経って…
今はドライヤーが必要になった夫の頭。数カ月前がうそのようです。
ポジティブにも、人生初の坊主頭を経験し短髪の楽さを知ったとか。
開かなかった右目まぶたも(まだ左右違いはわかりますが)5ヵ月程でだいぶ開くようになり、
視力も感覚的にだいぶ戻ってきた?慣れてきた?ような気がするそうです。
網膜剥離とわかってから、手術前も手術後もかなりネットで情報を探りました。
術後の経過、人と違うんじゃないか?医療ミスなんてことはないだろうか?
不安やわからないことがたくさんでなんとか安心したくて、こんなことは今だけだと信じたくて。
夫も私もたくさん調べました。
きっとこのブログにたどり着いた方も同じような境遇に不安を感じてらっしゃるのではないでしょうか。
夫のこの経験が誰かの参考や励みになればうれしいです。
別記:フロジン外用液の副作用
円形脱毛症をはじめ、抜け毛でお悩みの方も多いと思います。
そんなことから皮膚科で処方された薬も参考になればと載せましたが医師の判断で処方されたということはとても大切なことです。
夫はもちろん上記の薬を処方されて使用していましたが、自己判断で薬によっては毎日使っていたわけではないようです。
そのため、ある日久々にフロジン外用液を使った日の夜中、次のような副作用が起こりびっくりして私をたたき起こしました。
- 急に全身から汗が出て止まらくなった(シャツを3枚替えるほど)
- 汗が出るのに寒くてたまらない
- 身体が震える
え??なんだろう・・・更年期とか?ホットフラッシュ?
症状で調べても原因がわからずよく話を聞くと、そういえば久々にフロジン外用液を塗ったからかもしれないと。
副作用を調べると、局所発汗、そう痒感、一過性の発赤、刺激痛、熱感などといった似た症状の情報が!もしそうだったらと急いでシャワーを浴びると夫の症状は治まりました。
それまでなんの症状もなかった夫に、なぜあの日急に副作用が起こったのかはわかりません。
でも、やはり薬というものは安易に使うと怖いということを実感した経験でした。
みなさんも薬の使用には十分お気を付けください。
コメント